「赤かぶオーナー事業」活動報告

南砺市上平地域 『みんなで農作業の日』in五箇山

  主催:『みんなで農作業の日』in五箇山実行委員会(会長 長崎喜一)

 南砺市菅沼地内にて開催された「赤かぶオーナー事業」に、とやま棚田ネットワーク会員の皆様(7組16人)と参加し、ご当地伝承の甘くておいしい赤かぶの栽培活動を8月から10月にかけて行いました。今年は久しぶりに五箇山合掌の里の畑での開催となりました。

○種まき:8月31日(土)

赤カブ種まき
赤カブ種まき
赤カブ種まき

 前日までの雨で心配されましたが、この日は穏やかな日和となり、応募7組の内5組のオーナーと関係者ら総勢約45名が参加して種まき作業を行いました。
 開会式では実行委員会長の代理としてNPO法人グリーンツーリズムとやまの清水副理事長からの挨拶や、事務局から種まきについて説明を受けた後、赤かぶ畑に向かいました。とやま棚田ネットワークは今年も3区画の畝で作業を行いました。

 8月下旬になって時々大雨に見舞われたことから、畑の畝を保護するため今回初めて主催者側で畝に“マルチ”が掛けられました。雑草対策にも効果が期待されています。
 参加者の多くは“マルチ”は初体験のようで、まず、種を巻くためにマルチの穴開けが必要となり、お借りした円筒状の道具を使って薄いビニルを丸く切り取るわけですが、皆さん最初は四苦八苦されたものの、次第に慣れてきたころは屈んだ姿勢での作業でもあり大汗をかいておられました。今回の種まきでは一番大変な作業でした。

 種まき作業そのものは、皆さん次第に慣れてくるとスピードが早くなり、作業分担しながら順調に進み約1時間ほどで終えました。この日平地での最高気温は31℃でしたが、合掌の里では爽やかな汗となりました。


 作業終了後は近くの管理センターにて、たきこみごはんと山菜うどんをおいしくいただきました。

赤カブ種まき


○間引き・草取り作業:9月21日(土)~22日(日)

 種まきから約3週間後、無事に若菜が育っているか、毎回のように期待と不安を抱いて訪れますが、所どころ芽が出ていない空白地があるものの、概ねしっかり育っており一安心です。例年この時期の草取りは大変ですが、今回マルチを掛けていただいたことで作業が大変軽減されました(関係者に感謝)。この日は、カブが大きく育つように1~2本の株を残して間引きし、空いている場所に移植するなどの作業を行いました。余分な若菜(すぐり菜)は食用に供するのにお持ち帰りされる参加者もおられました。若菜の根もとは小さな球体となりつつあり、収穫日までに大きなカブに育つことを祈るばかりです。

間引き・草取り
間引き・草取り

○収穫作業:10月26日(土)~27日(日)

 皆さま待望の「五箇山赤かぶ」の収穫作業の日を迎えました。県内外のオーナー7組や関係者など36名が参加され、開会式の後、期待と不安で畑に向かいました。

赤カブ収穫
赤カブ収穫

 赤かぶの葉は立派に育っており、カブもソフトボールぐらいに大きなカブラもありましたが、まだ、少し成長の遅いカブも多くありました。小さいものは後回しにして、大きいカブから選んで収穫しようと、皆さん葉っぱを持ち上げ土の中のカブの大きさを窺いながら赤く色づいた赤かぶを思い思いに収穫されました。

赤カブ収穫
赤カブ収穫

 今回は、昨年の反省を踏まえ、種まき作業を丁寧に行った事や、また主催者のご配慮によるマルチ掛けや管理のおかげで、順調な生育になったと思われます。今回も無事に赤かぶの収穫まで行えたことを、主催し畑を管理していただいた五箇山農業公社さんや、とやま棚田ネットワーク参加者の皆さんのおかげと大変喜んでいます。
 来年はカブのサイズがもう少し全般的に大きくなるようにできればと思います。

 とやま棚田ネットワークでは、来年度もひき続き赤かぶオーナー事業などにも参加し、棚田保全活動の発信を継続していきます。