「赤かぶオーナー事業」活動報告

南砺市上平地域 『みんなで農作業の日』in五箇山

  主催:『みんなで農作業の日』in五箇山実行委員会(会長 長崎喜一)

 ご当地伝承の甘くておいしい赤かぶ栽培を行う「赤かぶオーナー事業」が南砺市菅沼地内にて今年も開催され、とやま棚田ネットワークでは会員およびご家族の皆様(20人)と参加し、8月から10月にかけて、種まき、間引き・草取り、収穫作業を行いました。
 新型コロナウィルスによる活動の見直しが各地で行われる中、無事に活動・参加できた事をうれしく思っております。

○種まき:8月29日(土)

赤カブ種まき
赤カブ種まき
赤カブ種まき

 8月は連日の猛暑が続きこの日も大変に暑い日となりましたが、オーナー(応募10組)や関係者ら総勢48名が参加して種まき作業を行いました。
 開会式では実行委員会長の代理としてNPO法人グリーンツーリズムとやまの清水副理事長からの挨拶や、事務局から種まきについて説明を受けた後、赤かぶ畑に向かいました。とやま棚田ネットワークは今年は4区画の畝で作業を行いました。

 畑では畝の管理のため昨年から主催者側で畝に“マルチ”が掛けられていました。雑草の軽減効果も期待されます。
 参加者は、マルチに穴を開ける人、そこへ種を蒔く人に別れて作業を開始しました。

 マルチの穴開けは円筒状の器具を使って薄いビニルを丸く切り取るわけですが、少しコツがあり要領よく開けていく方や、一生懸命で手のひらの皮が擦りむけてしまった方などおられました。
 種まきでは一つの穴に種を2~3粒ずつ蒔きます。ゴマ粒の半分程の小さい種を指先で摘まみ上げ蒔くので慎重な作業となりますが、蒔き方がこの後の赤かぶの発芽を大きく左右するので、皆さん汗をかきながら足腰が痛むのも忘れ作業に取り組んでおられました。


 手元の温度計が30℃を超える中、種まき作業は皆さんのご協力により順調に進み約1時間少々で終わりました。その後、主催者側でご用意された、たきこみごはん、パン、冷たいお茶をいただき、赤かぶが無事に発芽し大きく成長する事を期待して帰路に付きました。

赤カブ種まき


○間引き・草取り作業:9月19日(土)~20日(日)

 種まきから約3週間後、無事に若菜が育っているか、毎回のように期待と不安を抱いて訪れます。手前の方の畝は、ほぼ全体にしっかり若菜が揃って育っており一安心したのも束の間、奥の畝は発芽すらしていない空白地があり、何事かと焦りました。無駄骨に終わるかもしれませんが、生育の良好な所から間引いた苗を空白地に植え替えることにしました。そのため、例年だと余分な若菜(すぐり菜)は食用にお持ち帰りできたのですが、今回は諦めてもらいました。1本でも若菜がしっかり成長すること願うばかりで、収穫までの楽しみとなりました。

間引き・草取り
間引き・草取り


○収穫作業:10月31日(土)~

間引き・草取り
間引き・草取り
間引き・草取り
間引き・草取り

 皆さま待望の「五箇山赤かぶ」の収穫作業の日を迎えました。

 紅葉が薄ら色づいた山並みに囲まれ、爽やかな秋空の下、オーナーさん方ら総勢45名が参加され開会式が行われました。NPO法人GTとやまの清水副理事長からの挨拶や、事務局からの説明の後に畑に向かいました。

 しっかり育っているか、期待と不安で畑を望みましたが、緑々と大きく育っているたくさんの葉っぱを見て一安心しました。カブも大きさはソフトボールぐらいのものもあり、皆さん小さいものは後回しにして、大きいカブから選んで収穫しようと、葉っぱを持ち上げ土の中のカブの大きさを窺いながら赤く色づいた赤かぶをカゴいっぱいに収穫されました。

 間引き作業の日、芽が出ていない箇所が多くあったことから大変心配しておりましたが、管理に携わられた五箇山農業公社さんのお蔭さまをもち、畑いっぱいに葉っぱが生い茂りカブもしっかり育ってくれたこと喜んでいます。来年は種まき作業をもっと丁寧に行いたいと思います。

 今回、無事に赤かぶオーナー事業の活動を終えることができたことは、主催者の五箇山農業公社さんや、とやま棚田ネットワーク参加者の皆さんのおかげと感謝しております。

 とやま棚田ネットワークでは、来年度もひき続き赤かぶオーナー事業などにも参加し、棚田保全活動の発信を継続していきます。